今回はスタッフが読んだ本の紹介です。
14歳だったぼくは
たったひとりで
風力発電をつくった
2011年2月6日放送の
『池上彰の世界を見に行く3時間スペシャル』で、興味深い出来事が紹介されていたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか?
恐らく最初は、昨年の11月に放送された
『たけしの新・教育白書?「学び」って楽しいぞSP』で、ゲストの【
池上彰さん】がお勧めする本といって、チラットだけ紹介していましたが、すぐに興味が湧いて読ませていただきました。
今回はあの池上彰さんが【
学ぶことの大切さ!】として
"風をつかまえた少年"を詳しく解説されていました。
アフリカの南東部に位置する【
マラウイ】という国を皆さんはご存知でしょうか?
「アフリカ全体が縮図になったような国」と言われていて、
世界最貧国のひとつに挙げられています。
主産業は農業以外これといった産業もなく、教育を受けている人が少ないので選択肢もないのです。電気の通っていない真っ暗な村、エイズの感染率は10%以上、平均寿命は53歳、貧困、孤児、子供が教育をほとんど受けられない状況といった、私達がイメージするようなアフリカの抱える問題がそのまま見られる国なんです。
池上彰さんが何故この国に注目しているのかというと、それはあるものを独力で生み出した
「奇跡の少年」の存在があるからなのです。
奇跡の少年とは
"ウィリアム・カムクワンバ"さん。
彼がつくったモノは
風力発電装置。
それも14歳の時に独学で・・・
どういう状況であれ、目標に向かって諦めずに頑張り続けることがいかに大切なのか、改めて認識させられたので、ここにウィリアムさんのエピソードを簡単に紹介します。
当時14歳だった彼は家庭が貧しくなり学費が払えなくなったため、中等学校の退学を余儀なくされました。しかし勉強がしたくてたまらなかった彼は、村にあったNPOの図書館に毎日通っている中で、風力発電について書かれた「物理」と「エネルギー」の本に出会います。
そして彼は想うのです。
電気があれば、暗闇と空腹から解放される・・・彼は発電のしくみを独学で理解し、自宅前に櫓(やぐら)を建て、廃品(自転車・ダイナモ・トラクターのファン・自動車の部品・トタン板等々)を集めてつくった風車発電の装置を完成させて、ついに
「風をつかまえた」のです・・・
番組中にも
「学ぶことの大切さ」を池上彰さんが何度も伝えていましたが、そんな国に生まれたら、「正直どうやって学べばいいのか?」すら考える余裕もありません。(*_*)
教育が、いかに大事なものであるかは分かっているのですが、とにかく彼は少年時代から、知的向上心や好奇心が尽きないのです。
当時14歳だったウィリアム少年が最初の風力発電装置を作るのに費やした期間は約2ヶ月。
構想はもっと長いのでしょうけど・・・
その間、村の人々の中傷・嘲笑はかなりのもので、彼の国では未だに呪術師がおり、呪いや神のお告げによって生活しているのが現状。教育が進んでないのです。
村の人々は、ウィリアム少年が作っている風力発電が何なのか理解できず、「干ばつを引き起こしてるのはこれのせいだ!」と、彼に石を投げたり、退学した中学校の横の廃品置場で友人と材料を探していると、同級生がやって来て馬鹿にされたりと・・・
それでもウィリアム少年はやり遂げたのです。
電気が使えるようになったおかげで、以前は使えなかった深い井戸にポンプを付けて綺麗な水を汲み上げられるようになりました。その水を利用し畑の灌漑対策ができるようになり、村では子供が死亡することもなくなったとのこと。
そして電気が通る前は暗い夜だったが、電気が灯る村となった。
(ウィリアム少年はもっと勉強ができると思ったそうです)
14歳の少年だったウィリアム少年も今では23歳の青年に成長。
風力発電を発明した後は、中学校にも通えるようになります。
そして南アフリカの高校に進学し、現在アメリカの名門ダートマス大学に留学中です。
日本では当たり前のように、スイッチを押せば明かりが灯り、蛇口を捻れば水が出ます。
しかし世界には、「当たり前」に生きていくことすら難しい人たちも沢山いるのです。
教育がチャンスを与え、人生を豊かにする。
少年の頭の中にはマラウイはもちろん世界を変える力があります。 『知識は力なり』本当に素晴らしい。(^_^)/~
機会があれば是非この本を読んでみて下さい。
今から20数年前、私が14歳の時何を考えていたでしょうか?
あまりにもモノが溢れすぎて、色んなことに感謝することは、
まず無かったように思います。
今はどうでしょう?
あまりその頃と変わってないように感じる自分にドキンとしてしまいました。
自分の子供たちはどうなんだろう?
ぜひ、子供たちとこの本を読んでみたいです。