台風の影響で雨と風が強くなってきています。
福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて土壌汚染の除去実験を行っていた農林水産省は14日、
放射性セシウムを吸収するとされていた
"ヒマワリ"には
「放射性セシウムの除染効果は小さい」との実験結果を発表しました。
ヒマワリの種を被災地へ送る運動が全国で広がるなど、一縷の望みを託していた被災地の農家やNPO等々はショックを隠せないでしょう。
現在でも、
「ヒマワリの種を送ろう、撒こう」的なイベントが沢山あります。
そもそも
"ヒマワリ"が
「放射能の除染に効果的である」との情報源は、やはり
「チェルノブイリ原発事故」ではないでしょうか。
1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の後、汚染された土壌にヒマワリや菜の花を植えて土中に含まれる
"セシウム"や
"ストロンチウム"を吸収させる取り組みが続いている。
この放射性セシウムは肥料の3要素である
"カリウム"と似ており、ヒマワリはそれを吸収する力が高く、土壌のセシウムを集めることができるからとのこと。
これもネットでは
"カリウムを含む野菜"をたくさん摂取して、
"セシウム"を追い出そう・・・なんて話も。
チェルノブイリでは一定の成果を上げたようだが、今回の農水省の実験では思ったような結果は出ていない。
どちらの結果を信じればよいのか、疑問符を付けたくなる。
とりあえず日本のエライ人の見解によると、ヒマワリによる除染能力は
"ほぼ無い"または
"かなり薄い"という現実を突き付けられたのですが、仮にヒマワリに除染効果があったとしても、吸収後の植物をどう処理するかという問題も必ず出てくる。もちろん放射性廃棄物として管理する必要があるためです。
吸収量にもよるでしょうが、セシウムの吸収が目的なのにヒマワリが大きくなることで、汚染土壌より大きな放射性廃棄物になる恐れもあります。
これは効果があるとされる
「土壌を削り取る」という方法にも言えることなんですが、結局今やっていることは、原発から出ている放射性廃棄物と同じように、後先考えずに行なっているようにしか思えません。
ヒマワリも勝手に期待されたり、放射性物質吸えと言われたり、吸収できなかったら失望されたりと、踏んだり蹴ったりで少し可哀想な気がします。
沖縄周辺を迷走していた台風15号ですが、北上を始めました。また本州に接近し上陸の恐れが予測されます。 本州付近に停滞している秋雨前線があるため、台風が近づく前からここ福岡でも大雨となっています。河川増水や土砂災害に警戒して下さい。
コメントする