節電の影響もあり、今年の夏は日本のビジネスマンにとって例年以上に厳しい季節となっています。早々に「環境省」が提言した「スーパークールビズ」は話題を集めましたが、アロハシャツ、Tシャツ、サンダルまでを推奨するその内容には、戸惑いや異論が多いのも事実です。
「ノージャケット、ノーネクタイ」の着こなしは、ここ数年のクールビズからの流れで、すっかり市民権を得た。さらに今年は一歩進んで、業界や会社によってポロシャツを許容するところも現れ始めている。ただ、Tシャツやサンダルを着たビジネスマンを見かけることは、まずない。「アロハシャツ」にいたっては、担当官庁の環境省の職員以外に着ているのを見たことがない。
7月25日、朝日新聞「文化の扉」の欄に、タレントの「所ジョージ」さんが興味深い寄稿をされてました。
題して「役人は分かってない」
『アロハ、今は100枚くらいしか持ってないよ。スーパークールビズにアロハ?全然ダメ。節電とか何とか、役人の「正義」で掲げるスローガンはいつもダメ。大体、高温多湿の日本の夏に、レーヨン素材のアロハは暑いですよ。全然わかってない。ハワイはカラッとしているから、風が抜けて気持ちいいんです。アロハが前面に出過ぎると、人をイラッとさせるよね。色や柄が派手で、シャツ自体に存在感があるから、服に着られちゃってるんだ。着る人に、アロハの存在感を吸収しちゃうくらいの、生活の匂いがなきゃだめだよ。ハイブリッドカーに乗って子供とファミレス行ってますみたいな会社員がアロハ着たって、似合うわけない。ポンコツ車でいい、コチョコチョ工夫していじって乗ってる趣味人のお父ちゃん、っていう雰囲気がなきゃ、決まらない。もっと言やぁ、アロハなんか着なくたっていいんだよ。オフィスの椅子にアロハが投げかけてあるだけで、涼しい。アロハの雰囲気に似合うスローな生活になってくれば、社会だって涼し気(げ)になる。様子、気配、心もち・・・この「気(け)」が大事なんですよ。』
かなりエッジの効いた表現もありましたが、彼のユニークな視点には驚きます。
彼は私たちが見ている視点ではなく、違う視点でモノを考え、多くの自由な発想が生まれているのだと思います(あくまで私見です)。
もちろん、私なんてまだまだです。
しかし、日々少しずつでも視界を広げることを怠ってはいません。
今日0だったことが、明日100になることはありません。
ただ今日0だったことが、明日1になれば、いつかは100に近づけるのだろうと思います。
事柄に執着しない視点を持つことにより、もっと大切なことに気付く・・・
いつも、少し離れた"トコロ"から見ている彼が心地良く感じたのでした。
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