ニュージーランド南島の最大都市クライストチャーチ近郊で起こったM6.3の強い地震が発生してから1週間が経ちました。
この地震による犠牲者は1日現在155人となっていますが、その中で身元が判明しているのはたったの8人にとどまり、日本人28人の安否は依然不明のままとなっています。
そして全体の行方不明者は240人に上るとも言われています。
まず地震発生直後の日本政府の対応は早かったと思うのですが、発生当日の22日夜に外務大臣がニュージーランドに派遣する政府専用機に、被災者家族を同乗させたい旨の発言。しかし、防衛省との調整が不十分で実現できず、被災者家族を乗せられなかったことを謝罪しました。
大臣、気持ちは十分に分かります。
分かりますが一国の大臣でしょ?もうチョット考えて、事前に調整して発言できなかったのでしょうか。
そして発言してしまったからには、どんなことをしても同乗させるべきだったと思います。
被災者家族はさぞや期待していたことでしょう。
そして2月25日(金)の夜、テレビで驚くような質問連発のインタビューが放送されていたのです。(意見は色々あります。何も気にならなかった人もいるでしょうから、その点ご了承下さい。)
週末に自宅でテレビを見ていたんです。
NHKの21時から放送されている『ニュースウォッチ9』ですか?
その後、他の民放でも同じ映像が流れていたようですが、詳しくは分かりません。
(ソースは共同通信社のインタビューみたいです)
それも、かなりのながらで・・・
「NZ地震の報道をしているな」くらいで聞いていると、地震の被災者に記者がインタビューをしていたのですが、とにかく耳を疑うような質問を平気でぶつけているのです。
インタビューに答えていたのは奥田建人さん。
ニュージーランド地震のCTVビル崩壊現場から救出される際、瓦礫に挟まれた右脚を切断する大怪我を負った富山外国語専門学校の1年生です。
奥田建人さんは病室で気丈にも取材に対し、瓦礫の下敷きになってから救出されるまでの状況を証言していました。
家族や友だちに『生きてます』と伝えたい。それで十分です・・・
と話す姿に、私は素直に胸を打たれたのです。
すると記者が『足を切ると言われた時どう思いましたか?』等々のトンデモない質問!?
「それより伝えるべき声が他にあるだろう」と違和感を覚え、どうにも感覚がかなり違う様に感じてしまいました。
今回の一連の報道で私が感じたことは、まずは記者の人間性の問題、それを平気で取材させる管理者の問題、そしてその記事を購入し誰一人何も思わず放送してしまう、感覚の欠如した現場スタッフや公共放送機関としての問題が複雑に絡んでると思うのですが、皆さんはどの様にお考えですか?
報道姿勢に対するメディアの体質を危惧してしまいます。
天災というのは本当に恐ろしいもので、一瞬で日常の風景を一変させます。家族や友人・恋人が突然失われた時の喪失感というのは、簡単には表現できるものではありません。そんな喪失感を抱いたまま、生存者は生き続けていかなくてはならないのです。
とにかく未だ安否不明の皆様の生存を祈ると共に、被災者になられた方々のこれからの人生に「頑張って生きてください」とだけさせていただきます。
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